こんないいかげんなカメラがあったなんて! このカメラにオートなんて言葉は全く無い。それどころかまともに撮れる事すら保証されていない。 ボディーはほとんどプラスチック製で出来ており、作りは甘く、裏ブタをしっかり止めてもすぐに外れていまう。しかもボディーのスキマから光が漏れてフィルムが感光されてしまう始末だ。 ピントの合わせ方も手動だがレンズに書いてあるのは「人の上半身」「3人」「7人」「山の風景」だけで距離などの表示はなし。はっきりいってキツイ。 仕様するフィルムは普通の35mmではなく、ブローニーと呼ばれる16枚しか撮影出来ないプロ御用達の高級品。普通の現像屋には売っていなく、カメラ屋にいかないと手に入れることが出来ない。フィルム代も高く現像代もプリント代も高い。それでまともに撮りにくいのだからこんなにツライことは無い。くじけそうになる。 しかしこんなに苦労して撮り、うまく写っていればかなり嬉しい。デジカメやフルオートのコンパクトカメラでは味わえない楽しさがある。 そうなると光漏れもピンボケも変な暗さも許せてくる。写真に興味が無い人は普通のカメラが普通すぎて退屈だからじゃないだろうか。このHOLGAは普通じゃない。撮るときもプリントされた後もエキサイティングで熱い。朝起きて空が晴れていたらHOLGAを持って出かけたくなるはずだ。さあピリオドの向こうへ。寂しがりや達の伝説だ。fanfan。 マジメにHOLGAの良いところ。 ・周辺考量の落ち方が激しく普通じゃない。 ・周辺のボケがいい味。 ・光の漏れも味があっていい。 ・ポラドイトホルダーを取り付けるとPOLGAに大変身。ポラが撮れる。 ・改造のしがいがある。 ・改造すると6*6正方形の写真が撮れる。(6*6は改造しなくてもポラロイドからアダプターが売られてます) 周辺光量の落ち ポラも撮れる。しかも光漏れが激しい。 スペック
HOLGAの前面。ちょっと改造してあるけど見た目はこんなもん。絞りはF8固定。しかしウワサでは本当はF11なんじゃないかという話も。 裏にはファインダーと赤いフィルムカウンター。上の四角いポッチはフラッシュ用のスイッチ。このフィルムカウンターから光が大量に入っていきフィルムが赤くなってしまう。 HOLGAのシャッター。シャッタースピードは1/100秒固定。絞りも固定で暗いのでで室内や曇った日など、明るさが無い時は撮ってはいけない。 ピントは目測で決める。普通の目測するカメラなら距離が書いてあるはずなのにHOLGAにはそんなモノは無い。あるのは人型のマーク。こんなモンでピントが合うのだろうか。 裏ブタがすぐにはずれるのでテープで固定してある。ちなみにこの銀色のプレートはストラップをつけるところ。しかしこれにストラップをつけてしまうとすぐに外れて地面に直撃するので付けてはいけない。しかもフタ止めを兼ねているのでHOLGA上最も危険なパーツ。